2019年4月8日月曜日

当ブログを閉鎖いたします

当ブログは2016年4月1日付で明海大学外国語学部長、同大学大学院応用言語学研究科長に就くことになったのを契機に「明海な外国語学部長日誌」として開設したものです。

その後、2018年3月31日付で上記役職を退くことになり、ブログ名を「明海な大学日誌」と改称しました。

さらに、今回、2019年3月31日付で副学長職も退くことになったので、3つあった、わたくしのブログを整理し、当ブログを閉鎖することにいたしました。
http://oyukio.blogspot.com/2019/04/blog-post.html

この3年間にアップした記事はさほど多くありませんが、現在でもその意義を失っていないものもあるように思いますので、「閉鎖する」と言っても、新たな記事の掲載をしないということで、(少なくとも当面は)これまでの記事はご覧になれる状態にしておきます。

「大津研ブログ」と「新浦安日記」に対する変わらぬご支援をお願いいたします。


2018年4月22日日曜日

「学校英文法と学校国文法の連携に関する理論的・実証的研究」科学研究費採択!

 「学校英文法と学校国文法の連携に関する理論的・実証的研究」(研究代表者 大津由紀雄)として申請していた研究プロジェクトが採択されました。研究期間は2018(平成30)年度から2020(平成32)年度までの3年間です。
  研究分担者は、嶋田珠巳・明海大学教授、久保野雅史・神奈川大学教授、庵功・一橋大学教授、森篤嗣・京都外国語大学教授の4名です。また、研究協力者として、渡辺香代子・埼玉県杉戸町立西小学校教諭、久保野りえ・筑波大学附属中学校非常勤講師、斎藤菊枝・埼玉県立大宮武蔵野高校教諭、北川蘭・我孫子二階堂高等学校教諭、末岡敏明・東京学芸大学附属小金井中学校教諭に協力を要請しました。かなり強力な布陣と自負しています。
 わたくしが外国語学部長、P&P教育センター長在任時に明海大学に複言語・複文化教育を導入いたしましたが、その考えが変わらず維持されるのであれば、今回の採択は明海大学にとっても非常に重要な意味を持つものです。
 このプロジェクトについてより詳しくは以下のサイトをご覧ください。
http://oyukio.blogspot.jp/2018/04/blog-post.html

2018年3月29日木曜日

気持ちも新たに

この2年間、明海大学の中では、副学長、外国語学部長、応用言語学研究科長、複言語・複文化教育センター長、それに本来の教授職を併せて、5つの役職を兼務してきました。3月末を以て、これらの役職のうち、副学長と教授職を除く、すべての役職から解放されることになりました。この2年間は週日、週末を問わず、学期中、長期休暇中を問わず、ほとんど休みが取れず、精神的にも、体力的にもかなり無理をしてきました。その負担が大幅に軽減されることに喜びを感じています。

とはいうものの、心残りもあります。2年前の4月1日に書き込んだ、最初の投稿でつぎのように記しました。


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考えるまでもなく、この5つをまっとうに兼務することはまず不可能です。にもかかわらず、理事長・学長からの就任要請をお受けしたのは明海大学の人文系学部と大学院の改革を断行し、その再生を図れという、強い要請意図を感じ取ったからです。そのとき、わたくしは、その改革が成功すれば、それは明海大学の枠を超え、一部、「スーパーグローバル大学」級の大学を除いた、人文系大学の再生のモデルケースとなるであろうという野望を抱いたことも正直に告白しておきましょう。

その改革の根本にあるものはなにかと問われれば、それは本道への回帰だということになります。少子化傾向の中、入学者の確保に汲々とする人文系大学・学部の多くは就職率の向上やそれに連なるTOEIC等の英語力検定試験のスコアの向上のみに力を注いでいます。しかし、いま必要なのはそうした対処療法的な対策に終始するのではなく、中長期的展望に立って大学・学部の目指すところを明確に定め、それに向かっての工程を明らかにすることであるとわたくしは考えます。

わが外国語学部はその目指すところを、複言語・複文化主義に基づき、真の意味でのグローバル精神を持った人間を育成することと定め、その目標に向かって、さまざまな試みを行っていきます。
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この文章に記した目標に向かって邁進してきたものの、表面に現れた成果はあまり多くありませんでした。改革にはいろいろな壁が立ちはだかります。乗り越えることができなかった壁がいくつもあったことを正直に告白しておきましょう。とても残念です。

しかし、わたくしの性格を少しでもご存知の方であれば、わたくしがこんなことで考えを変えるはずはないとご想像のことと思います。いまのところ、表面に現れた成果はあまり多くなくとも、いずれ、蒔いた種が実を結ぶときがやってくると信じています。幸い、大学院を中心とした研究面での充実を主たる任務とした副学長職には留まることになりましたので、今後はその立場から明海大学についてはもちろんのこと、明海大学に限らず広く日本の大学の在り方について考え、発言を続けるつもりです。

ブログのタイトルも「明海な大学日誌」と改め、気持ちも新たに再出発です。

変わらぬご支援をよろしくお願いいたします。

追伸 
以上の経緯がありますので、2018年4月1日以降の外国語学部、応用言語学研究科、および複言語・複文化教育センターの運営方針はわたくし自身のものではなくなります。ご承知おきのほど、よろしくお願いいたします。

2017年11月14日火曜日

オープンキャンパスでの話(4)

2017年11月12日(日曜日)
 きょうは今年度最後のオープンキャンパスです。高校1年生や2年生もいるようですので、みなさんの関心が高い海外留学や国内語学研修の話をしましょう。
 明海大学外国語学部では語学力の育成だけでなく、在学中に、学生の皆さんが社会人として必要な教養も身につけられるよう工夫された教育体制をとっています。ただ、外国語学部である以上、語学力、ことに、言語運用能力の育成にも力を注いでいます。
 外国語学部の中には日本語学科、英米語学科、中国語学科の3つの学科がありますが、それぞれ充実した海外留学プログラムを持っています。
 日本語学科--明海の日本語学科は外国語学部の中にあります。つまり、外国語としての日本語という視点を持っているのです。日本語を母語としない人たちへの日本語の教育を「日本語教育」と呼びますが、日本語学科ではオーストラリアや韓国で日本語教育の実態を見たり、研修を受けたりする機会が設けられています。
 英米語学科では長期短期併せてアメリカ、カナダ、オーストラリア、イギリスなどへの留学の機会が豊富に設けられています。なかには、成績優秀者のために費用を大学が奨学金という形で提供するプログラムもあります。
 中国語学科でも中国や台湾の有名大学への留学制度があります。中国へ1年間の長期留学する制度もあります。成績優秀者には大学が費用を負担する制度もあります。これらの制度を利用して、中国語、中国文化に触れて、自分自身を磨いた先輩たちもたくさんいます。
 きょうはのちほど、MPPECの多目的ゾーンで英米語学科と中国語学科の留学体験者がその体験を語る学生トークライブが開かれます。
 これらに加えて、英米語学科では国内英語集中研修というプログラムもあります。いわば英語漬けの生活を2週間程度送ることによって英語を磨こうという狙いです。専任の英語話者の先生がたが朝から晩まで責任をもって指導します。特筆すべきはテキスト代以外は費用は一切必要ないという点です。
 こうした恵まれた環境の中で、外国語運用能力を磨き、教養を高め、真のグローバル精神を持った人間として成長してみませんか。



 

2017年11月9日木曜日

来年度用プロモーションビデオ

本日、来年度用の明海大学プロモーションビデオの複言語・複文化教育センター(P&P)分を撮りました。それぞれ約30秒で話した内容はおよそつぎのとおりです。

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ことばは人間の本性に根ざしたもので、わたくしたちの思考、考える過程を支えます。明海大学では、「複言語・複文化主義」といって、一人一人が母語と複数の外国語に慣れ親しむことによって、ことばを最大限に活用できる力を育成することを目指します。そして、その実践の場として、いまわたくしが立っているこの場所、MPPECがあります。
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MPPECのなかには、日本語ゾーン、英語ゾーン、中国語ゾーンがあり、それぞれの言語を母語とする人、ネイティブスピーカーが常駐して、学生たちが交流できるようになっています。将来的には、他の言語、たとえば、ロシア語、スペイン語、韓国語などにも対応できるようにと考えています。
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わたくしはこの種の撮影では原稿を用意しないで、雰囲気を大事にして話をします。上記も実際に話したところとは表現が若干違っています。

2017年10月13日金曜日

インターンシップ報告会

本日(2017年10月13日)、夏季インターンシップを体験した、日本語学科3年生8名を対象とした、「インターンシップ報告会」が開かれました。以下はわたくしのまとめのコメントです。

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 みなさん、貴重な体験をしたようで、うれしく思います。

 さきほどの報告も、みな、よく準備されていたと思います。これから体験する就職活動もそうですが、みなさんのこれからの人生にとって大切なことは人としての輝きです。たとえば、就職試験の面接では、審査にあたる人に「この人には内に秘めたなにかがある」「この人と一緒に仕事がしたい」と思わせる必要があります。この人としての輝きは一朝一夕には得られません。日々の努力の中で自然に身についてくるものです。

 きょうのみなさんの報告はとてもきちんとまとめられていましたが、必ずしも整然としていなくてもよいのです。荒削りな部分が残っていてもよい。むしろ、若者としてはそのほうがよいかもしれません。

 残された1年半の大学生活の中で、ぜひいまお話しした、人としての輝きを身につけてほしい。心からそう願います。
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2017年10月4日水曜日

ジョセフ・テーボルト君の博士論文公開審査会

応用言語学研究科では以下の要領で博士後期課程院生のジョセフ・テーボルト君の博士論文公開審査会を行います。公開ですので、どなたでも参加できます。ただし、審査会ですので、途中での出入りはお静かに願います。

2017年10月19日(木曜日)
午後2時45分から(開始時間が変更になりました)
午後2時から
明海大学浦安キャンパス講義棟2103教室

論文題名
Possibilities in Discourse: Must, May/Might and Can/Could
主査:大津由紀雄
副査:嶋田珠巳、木山三佳、瀧田健介、クリス・タンクレディ(慶應義塾大学)

テーボルト君による口頭発表は午後2時から約1時間の予定で、使用言語は日本語です。そのあと、主査・副査による口頭試問が行われます。この部分は日本語と英語のバイリンガル討論です。

多数のご来場をお待ちしています。